いきぢから
by keiji65535
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未踏の作
 面白い作品とは、いかなるものであるか。

 それは、作り手の並々ならぬ苦悩・苦労の果てに生み出されることは言うまでもありませんが、そうしたものはえてして、それを受け取る側にも一定程度の想像力という難題を要求します。殊に、文字の羅列だけで全てを表現する小説という分野では、それは非常に顕著です。
 作り手の創造力と受け手の想像力。作品の面白さを決定づけるのがこの2要素であるとするならば、では、両者の比重を入れ替えることはできないものだろうか。すなわち、大して面白くもない作品であっても、読者のイマジネーション次第で傑作となり得るのではないか。そんなことを、ふと思ったのです。

 これからお送りする小説は、全く面白くありません。それこそ1ミリグラムたりとも面白みのない小説です。
 しかしこれを執筆している最中、私はずっと尻を振っています。皆さんはこの作品を、年収200万弱で早漏の30男が尻を振りながら書いたものであるということを、常に念頭に置きながら読んでください。
 これは、面白さというものが、どこまで受け手の想像力に依存できるかということを計る、1つの実験です。恐れ入りますが、しばしの間、お付き合いくださいませ。

 バカ先輩とバカ後輩は、今日も仲良く連れだって昼飯を食っている。
 この2人は常に一緒にいる。何となれば、先輩は後輩あっての先輩であり、後輩も先輩あっての後輩であるので、後輩のいないバカ先輩はバカ先輩でなくただのバカ3年生であり、先輩のいないバカ後輩はバカ後輩でなくただのバカ1年生であって、バカ先輩とバカ後輩がバカ先輩とバカ後輩であるためには常に2人は一緒におらねばならず、だから一緒にいる。
 昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。2人は空きっ腹を抱えたまま午後の授業に臨むことになる。なぜならバカ先輩は昼飯を食っているつもりでタップダンスを踊っていただけだし、バカ後輩は昼飯を食っているつもりで後頭部にバンテリンを塗っていただけだからだ。だからだからだ。
 お互い自分の教室で授業を受けると離れ離れになってしまうので、授業時間は適当なクラスに2人して潜りこみ、教室の隅で割腹自殺している。
 やがて全ての授業が終わる。放課後になってしまえば先輩も後輩もなく、ただのバカ2人。この町に2人のバカは要らぬとばかり、こうなると2人は殺しあう運命にある。だから殺しあう。でも今日からは事情が違う。後輩がラグビー部の強引な勧誘のすえ、入部したのだ。バカ先輩は学校が終わるとただのバカになり、バカ後輩は学校が終わるとバカラガーメンと化す。こうして2人は平穏を手に入れたのだ。のだ。

 いいかげん腰が限界なのでこの辺にしておきますが、今回の実験で、人間は尻を振りながらだと思考がまとまりづらいということと、この手法が長編小説に向かないことはよく判りました。おやすみなさい。
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by keiji65535 | 2008-01-12 02:09 | 虚妄